※これ以前のリンクは、切れていることが多いと思われます。あらかじめ承知おきください。
食す/味わう、割る/開く……。変幻自在の動詞は便利だが、曲者でもある。似たような仲間が多く控え、使い手の意を体して都合よく入れ替わる。与野党がもめている定額「給付」金も一例だろう▼その名に与党が組み込んだ給するという字には、目上から与える意味がある。ありがたくいただきます、という反応を見込んでいたに違いない。ばらまくという野党の言い換えはさておき、納税者が見えていれば、還すか戻すを使っていたはずだ▼
天声人語〜朝日新聞2009年1月11日
正社員に対して定期的に支払われる労働対価あるいは報酬のことを朝日新聞社が何と称しているのか知る由もありません。あるいは天声氏にとっては、俺様ほどのものが籍を置いてやっているのだから、会社は感謝しつつ「上納」でもしてよこすのが当たり前、なのかもしれません。いずれにせよこのような言語感覚の持ち主にとっては、海外派遣地での自衛隊の給水活動も、市場経済における需要と供給のメカニズムも、同様に腹立たしくて仕方ないでしょう。
あけましておめでとうございます。この年末はかつてないほどのスペシャル進行のため一部の方にたいへんご心配ご迷惑をおかけしましたが、現在は一段落しています。